食べ物の温度がよく感じられる入れ歯とは?

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■食べ物の温度がよく感じられる入れ歯とは?

 食べ物の味というのは、主に舌の表面に分布している「味蕾」によって感じ取ります。甘味、塩味、酸味、苦味、旨味といった5つの味を味蕾細胞が感知して、食べ物を美味しいと感じさせてくれるのです。それに加えてもうひとつ、食事を楽しむ際に重要な要素があります。それは食べ物の「温度」です。今回はそんな食べ物の温度と入れ歯との関係について詳しく解説します。

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▼温度が伝わりやすい材料は?

 私たちの身の回りで、熱が伝わりやすい材料といえば「金属」ですよね。フライパンのような食べ物に火を通す道具は、たいてい金属で作られていますし、ご飯を炊くためのおかまも金属で作られていることが多いです。そうして熱を持った食べ物を食べる際、とくに異常のない口腔であれば、口蓋や歯茎などの粘膜で食べ物の温度を感じることができます。熱いものは熱いうちに食べると美味しいのは、口腔粘膜がその温度を知覚しているからなのです。そこで気になるのが入れ歯ですね。

 

▼レジンの入れ歯は熱が伝わりにくい

 保険診療で製作した入れ歯は、口腔粘膜と接する部分である義歯床も、レジンで構成されています。レジンはプラスチックの一種であるため、当然、温度が伝わりにくい性質を帯びています。その結果、食べ物の熱さや冷たさも遮断されてしまうのです。

入れ歯の種類・料金表 - 柏・松戸 精密入れ歯(義歯)相談室

▼金属床の入れ歯なら食事も美味しくなる

 義歯床が金属で作られた「金属床」の入れ歯であれば、食べ物の熱さや冷たさを口腔粘膜に伝えやすくなります。金属床の入れ歯は保険の適用外とはなりますが、食事が美味しくなるという大きなメリットを得ることもできるのです。

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▼まとめ

 このように、食べ物の温度をよく感じられるのは、義歯床の部分に金属を用いた入れ歯です。食事の良し悪しというのは、食材の味だけでなく、料理の温度にも大きく左右されるため、金属床で入れ歯を製作する意義は非常に大きいといえます。ちなみに、金属は強度が高いため、義歯床の厚みをレジン製のものより薄く作ることが可能となり、舌感や装着感なども向上するというメリットも得られます。