■入れ歯のクラスプ（バネ）の種類
部分入れ歯は、人工歯と義歯床、クラスプの3つから構成された補綴装置です。このうち、クラスプという入れ歯を歯列内に固定するパーツには、いろいろな種類があるのをご存知でしょうか。
▼クラスプとは？
クラスプとは、入れ歯を残存歯に固定するためのパーツで、歯科用合金で作られています。これがなければ、部分入れ歯をお口の中に安定させることが困難なため、非常に重要なパーツといえます。
▼最もポピュラーなクラスプ
部分入れ歯で最も頻繁に用いられているのは、エーカースクラスプと呼ばれるものです。咬合圧を受け止めるレストがあり、2つの長い手で支台歯を抱えるような形をしています。入れ歯を口腔内に安定させる上で重要な「支持・把持・維持」といった作用すべてにおいて、バランスよく機能を発揮するクラスプです。
▼その他のクラスプ
その他、残った歯の形態に応じて、RPIクラスプやリングクラスプ、バックアクションクラスプなど、さまざまな種類のクラスプを選択することがあります。部分入れ歯がいろいろな症例に対応できるのは、そうしたクラスプの種類が豊富であることも大きく寄与しているといえます。
▼クラスプのない入れ歯もある
クラスプは、その形が複雑というだけでなく、金属で作られていることから、口元の審美性を低下させることが多々あります。また、入れ歯の装着感を悪くさせることもあるため、クラスプのない入れ歯も開発されています。専門的には「ノンクラスプデンチャ－」と呼ばれるものです。
▼まとめ
このように、クラスプは部分入れ歯を構成する重要なパーツです。部分入れ歯を快適に装着するには、最適な種類のクラスプを選ぶ必要があります。もしくは、クラスプを使わないという選択肢もありますので、まずはお気軽にご相談ください。当院では、患者さまお一人おひとりに最適な入れ歯を製作するために、最善といえる治療計画をご提案いたします。カウンセリングでは、クラスプの種類についてもさらに詳しくご説明いたします。